FXは通貨の為替差益を狙ってトレードしていくのが基本ですが、価格の変動とは別に金利による利益を得ることができます。
特に長期投資の場合はポジションを保有している日数が長いので、この金利で得られる利益もバカになりません。
長期投資のみならず、スイングトレードなどの短期売買の中でも比較的保有期間が長いトレードスタイルでもSWAP(スワップ)ポイントは損益に関わってきますので、しっかり覚えておきましょう。
通貨ペアの金利差分が毎日貰えるシステム
そもそものスワップポイントについて解説します。
通貨にはその国の中央銀行が定めている金利が存在し、FXでトレードする場合もこの金利を受け取れるようになっています。この受け取れる金利は通貨ペアの金利の差分(ドル円であればドルと円の金利差)によって付与されるスワップポイントは変わってきます。
例えばA国の通貨を売ってB国の通貨を買ったと仮定します。A国の金利が1%でB国の金利が2%であれば、2-1で1%の金利を受け取ることが可能です。
しかし一つ注意しなければならないのが、金利差分がマイナスであれば逆にスワップポイントを支払わなければいけないということです。
先ほどの例を再度使い、今度はA国の通貨でB国の通貨を売ったと仮定します。B国の通貨を売っているわけですから金利差分はマイナス1%となり、その差分を支払わなければならないのです。
このスワップポイントはポジションを持っている間、定期預金や債券などが満期を迎えないと金利が貰えないのとは違って、365日ずっと貰えるのです。とはいえ金利は年率ですので差分を丸々貰えるのではなく、営業日終了後とに日で割れた分を貰えるようになっています。
またスワップポイントも価格と同様に日々変動するので、1年中毎日決まった分を貰えるとは限りません。ここはその国の金融政策によって変わってくるので、スワップポイントを狙う場合は要注意です。
新興国ほどスワップポイントが高い理由
日本は金利を貰えるどころかマイナス金利、アメリカなどは世界一位の経済大国ですが金利は低いです。経済が安定している国よりもオーストラリアやカナダなどの発展途上国、それよりもトルコやブラジルなどの新興国の方がスワップポイントは高くなっています。
実は経済が未熟な国ほど経済資本が欲しいので、投資対象としての魅力を上げるために金利を上げ、投資家を誘致しようとするのです。経済が豊かにならないと国民も豊かになりませんから、これはどこの国のリーダーも力を入れています。
なのでスワップポイントをより多く得たければ、金利を高く設定している発展途上国や新興国などの通貨を、金利が低い円やドルで買うというのがスワップポイント投資のミソとなってきます。
もちろん、レバレッジを掛けてポジションを大きくすればするほど、貰えるスワップポイントも倍増してます。
新興国ほど通貨の価格が大きく動いたりと安定しないのでリスクが高くなってきますが、それらを踏まえてポジションサイズを調整したり、それよりも変動リスクが低い発展途上国の通貨で大きく持つなど工夫が必要です。
ただ、変動リスクを計算して上手にポジションを取ることが出来れば、FXのレバレッジシステムを使って夢の不労所得を作ることは不可能ではありません。