FX会社は基本的に手数料無料で、何かする度にお金を取られるということが基本的にはないのですが、スプレッドという制度を使って手数料を取っています。
やはり会社なので利益を出さなくてはなりませんからね。FX会社はこのスプレッドと呼ばれるもので実質的な手数料で利益を出しているのです。
ただ、このスプレッドというものは「〇〇円」と決まっているわけではなく、ポジションのサイズとポイントで算出されます。
スプレッドの単位はPIPS
FXの価格変動は基本的にPIPS(ピプスまたはピップス)という単位を使って表示されますが、スプレッドも同じく「0.3PIPS分」という具合で取られます。
取引画面を見たことがあればわかると思うのですが、Ask(買い)とBid(売り)は同値ではなく差分があり、この差分こそが即ちスプレッドなのです。これが「広がり」という意味を持つスプレッドと名付けられた由来でもあります。
PIPS単位なのでポジションのサイズによって取られる金額は変動します。例えば1ドル100円で100万円分を買って1万通貨のポジションを持ったとし、スプレッドが0.3PIPSなら30円です。これが10万通貨なら300円、1000通貨なら3円となるわけです。
建玉と同時に上乗せされる
実際に取引すればわかるのですが、スプレッドは建玉した取引開始と同時に上乗せされます。つまりポジションを作ればスプレッド分の含み損を抱えた状態でスタートするので、後から請求が来て支払わなければいけないということにはなりませんので安心してください。
そしてスプレッドは固定ではなく変動制である場合が多く、市場の状態によっては広がったりしてスプレッドが大きくなることがあります。主に取引量が少ない時や逆に取引が集中しやすい時など、価格が急激に動きやすい場合に広がるので覚えておきましょう。
一度、ポジションを作ってしまえば評価益に上乗せされたスプレッドは変わりませんので、スプレッドまで含めた損益の計算がしにくくなるなんてこともないので安心してください。
取引回数が多いスタイルほどスプレッドの存在は大きい
小さいとはいえ実質的な手数料ですから、やはりスプレッドは小さければ小さいほど良いです。特に1日に何度も取引をするスキャルピングや、毎日取引する可能性のあるデイトレードなど、短期売買においては年間の損益に絶大な影響を及ぼします。
年間300回の取引をしたと仮定しスプレッドが0.3であれば、90PIPSもの損失を出していることになります。この90PIPSがもし無ければ年間の損益はプラスだった、あるいは大きくプラスになる、というのはトレーダーあるあるの1つです。
スイングトレードや長期投資の場合は取引回数が少ないため、スプレッドの小ささよりも提供されているサービスや機能などでFX会社を選んだ方が良いのですが、スキャルピングやデイトレードをするのであればスプレッドが小さい会社を選ぶようにしましょう。