FXにはテクニカル分析とファンダメンタルズ分析、2つの分析方法があります。まず最初に話しておきますと、この2つのどちらかが優れているということはありません。ですが使い手、つまりあなたのタイプによってどちらが適しているかというのはわかります。
といっても何か占ったり診断したりするわけではありませんのでご安心ください。
簡単に述べますと、トレーダータイプはテクニカル分析、投資家タイプはファンダメンタルズ分析、とキレイに分かれます。その理由は「時間軸」です。この時間軸の捉え方によってどちらを重視するかがわかってきます。
トレーダータイプはテクニカル分析
トレーダーは基本的にその投資対象の価値に囚われず、価格変動があればそれを利用しレバレッジを大きく掛けて利益を狙いに行きます。
ここで重要になってくるのが、小さい変動をチャンスと捉えて売買し短期間のうちに取引を終了することです。通常、十分な値幅を取るためには長めの取引になりますが、レバレッジを使用することによって小さい値幅でも十分な利益が取れるのです。
そのため、わずかな小さな値動きを逃さないために銭(セント)単位で精密に予測する分析が必要になってきます。
そこで登場するのが数値から分析するテクニカル分析です。テクニカル分析は価格の推移から予測するため、次は○○銭まで変動するなど厳密な予測が可能になりますので、小さい変動を予測するのにピッタリなのです。
投資家タイプはファンダメンタルズ分析
価値の変動、または価値に見合った価格に修正しようとする値動きから利益を得ようと中長期の投資をする場合はファンダメンタルズ分析が重要になってきます。
中長期投資で重要なのは、現在の価値が価格と釣り合っていないことを見つける、または将来的に価値が変動するものを早期に保有する、ことです。どちらにしろ、価値の測定をしなければならず、これは数値の分析だけではできません。
国がどのような方向に向かっていくかを見定める必要があります。そのためには国のGDPなど代表する経済指標の数値はもちろんのこと、内外の政策までキチンと精査することが分析方法が必要になります。これを満たしてあげられるのがファンダメンタルズ分析というわけです。
銭などの細かい単位での変動やいくらで止まるなどの具体的な予測はできませんが、テクニカル分析では不可能な「大局的な動き」を予測することがファンダメンタルズ可能です。まさに短期では結果を求めない中長期投資用の分析方法です。
このように取引が短いか長いかの時間軸の設定によって、どちらか適しているのかがわかります。どちらか片方だけということではなく、短い方であればテクニカル分析重視、長い方であればファンダメンタルズ分析重視、など上手に組み合わせることも考えてみてください。